生き方研究会・特別対談 2023.4.1
人間ムキ出しのまち『西成』で人間を取り戻す!?
この記事は特集・連載「【INSTANT JOURNEY】」#05 の記事を転載しています。
大阪府大阪市『西成区』。ボクの地元、大阪府豊中市からは電車で約30分の距離だ。全然遠くないのに、小学生のときに訪れた『天王寺動物園』へ向かう道中、駅前で酒を飲みながら寝転ぶオッちゃんや街の雰囲気・・・言葉にできないゾクゾク感が心に残り、遠い世界に感じた。
人見知り、だけど、人が好き。そんなややこしい自分は、ホピ族に会うためアメリカへ、マサイ族に会うためアフリカへ・・・。大学時代にいろいろ海外を旅してきたけど、25年ぶりに訪れた西成に、めちゃくちゃワクワクした。たった1泊2日だったけど、大人になって、忘れてたというか、見て見ないふりをしてきた感情がジワッとあふれでた。
「日本人は忘れてるけど、日本のパスポートを持ってるっちゅうのは、ドルチェ&ガッバーナより価値あることやで」といったSHINGO★西成さんの言葉通り。
労働者のまち、西成区、釜ヶ崎(あいりん地区)。毎週土曜日には萩之茶屋南公園(三角公園)で炊き出しが行われ、あいりん労働福祉センター(現在移設中)の周りには、生活保護を受けたくない人や、本当に困っている人が路上生活をしている。毎週シスターが、飢え死にしていないか、これからだと凍死していないかどうかの安否確認を行う。NPO法人『釜ヶ崎支援機構』が運営するシェルターでは、社会から孤立する人をなくすため、シャワーや散髪など衛生面のケアも施す。ここでは、“生きることと死ぬことが背中合わせ”だと五感で感じる。
一方、新今宮駅を挟んで“向こう側”にできた『OMO大阪 by 星野リゾート』や、怖いモノ見たさで拡散されたりもするYouTube動画etc.によって、良くも悪くも観光地として注目されるように。
【INSTANT JOURNEY】では、“発する言葉、すべてがパンチライン!”のラッパー SHINGO★西成さんと、“まちづくりのプロあきんど!”梅原ジヌさんの目線を通して、イルでゲットーな西成の歩き方を教えていただきました。
西成に興味がある人ない人、元気があるときないときも、きっと100%楽しめる!
他では決して読めない、100%全力の1万字!(笑)。
最後まで何卒お付き合いを!
絶対、損はさせません!
西成に足を踏み入れる前に、まずは西成を知ることがなによりも大事!ってことで、“歩く西成”による“西成の歩み”クロストークから!
SHINGO★西成さん(以下SHINGOさん):誰が二人の対談聞きたいねん(笑)。
梅原ジヌさん(以下ジヌさん):一発ガス抜きしとかんとね(笑)。20年くらい前、僕が高一くらいのとき。先輩で絵描きのBOXER JUNTAROくんが手掛けたSHINGOさんの『今に見とけよ』てゆうイラストを目にしたのがきっかけで。その後、『ゲットーの歌です(こんなんどうDeath?)』を初めて聴いて、同じ西成にこんなイケてる人おんねやと思ったんです。当時、地元を大切にすることを教えてくれる先輩、おらんかったんですよ。
SHINGOさん:<人が死んでいる~、頭血出てる~、うめきが聞こえる~、そばで歌ってる~>ていうのが歌える環境やったからな。貧乏暮らししてたけど、不器用でよかった。失敗や挫折が原動力となって、俺は今生きてるなぁって再確認できてるから。音楽やまちづくり、いろんな生き様を見てもらって、『お互い“生きる”とは“信頼”の積み重ね』を実行してるって感じやな。
ジヌさん:僕のまちづくりの活動も、常に見守ってくれてますもんね。
SHINGOさん:せや。チンドン屋とかな!
ジヌさん:街の味を残していくことが、街に雇用を生む。そういう意味ではしつこくやり続けてます。
SHINGOさん:あれは文化やで。チンドン屋を継続して街を練り歩いてもらうこと。今、住んでる家の風呂入っててもこころ踊らせる音色が聞こえてきて。パチンコする人もしない人も街ぐるみでみんなをハッピーにするやり方。音やから消えてまうねんけど、やっぱり、頭じゃなく心に残る。今でもあの音を聞くと、あの時に戻れんねん。平等に差別なく聞こえる音。チンドン屋が動けば、喧嘩も起これへんと思うわ。
ジヌさん:傍から見たらどうなんか知りませんけど、ムダ金じゃなく生き金やと思ってやってます。
残すべきところと変えるべきところ。
そのBPMが似ていると二人はいう。
【100字でわかるチンドン屋さん】
派手な衣装を身に纏い、チンドン太鼓と呼ばれる楽器などを“チンチン・ドンドン・チンドンドン”と鳴らしながら街を練り歩き、地元の商品や店舗を宣伝する業者さんのこと。昭和の風景にして、西成では日常の光景だ。
2人で変えたところとして、象徴的なのが西成警察署を見張るかのように掲げられたSHINGOさんの看板だ。
ジヌさん:最初はお店の看板を出してたんですけど、流れていく人の動きを止めるような待ち合わせ場所にしたいって、なんとなく思っていた時期で。
SHINGOさん:渋谷がハチ公なら、西成はSHINGO、やろ、って(笑)。
ジヌさん:そうそう(笑)。確か2011年でしたね。
SHINGOさん:東日本大震災が起きたとき、日本でどこよりも早く“がんばろう日本”っていうメッセージを出したかってん。それで看板を探してて、ちょうどタイミングよくジヌと話し合ってな。1995年の阪神淡路大震災のとき、オリックスバファローズが“がんばろうKOBE”ってスローガンを掲げてたのを21歳くらいのときに知ったのもあったし。うん・・・“がんばれ”じゃないねんな。“がんばろう”やねん。
ジヌさん:そのときは“負けない”というスローガンでやりましたよね?
SHINGOさん:せやな。橋下 徹さんが市長選挙に出るときでもあって。ギャグやん?(笑)。だから俺もなんかしたいなって思って、無所属の議員さんのポスターみたいに白のワイシャツ着て“負けないっ”って。最初、地元のおばちゃんらは“ハゲのシャツ着た高貴なお坊さんや”と思ったらしく、拝むっていう(笑)。ギャグやろ、ホンマ!
日本一暴動の画が撮られたストリートの交差点で、犬を見張るかのように掲げられた看板。出所した人たちが見上げると、最初に目にする言葉でもあった。
コロナ禍のさなか、2020年の7月28日(ナニワの日)に現在の看板へ。
“負けない”から“ブレない”に変更された力強い覚悟を感じるスローガン。
選挙ポスター風の写真から、音楽関連のデザインワークを数多く手掛けるアーティスト、NOVOLさんのカラフルなアートに。
西成の待ち合わせ場所にして、日本中へ力強いメッセージを放つパワースポットなのだ。
SHINGOさんが、2007年から毎年欠かさずやり続けている『SHINGO★西成と100人のサンタ』。幼少期に大きなホールケーキに憧れを抱き、その思いからクリスマスにたった一人でホールケーキをぶら下げ、西成の保育園や児童施設をまわり始めたことに端を発する。それから早15年。今年は『SHINGO★西成基金』も設立予定。取材の際、「キレイごとに聞こえてもアレやけど」と呟きながら語ってくれた。
SHINGOさん:最初は一人やってんけど、SPYの社長が「ええやん!」て寄付してくれるようになって、その後はVOLCOMも加わってくれたりして。そう、ジヌにもな! SHINGO★無理やり(笑)。
ジヌさん:(笑)。ボクもシンプルにエエなぁって思ったんで。自分の行ってた保育園にも配るんやしね。
SHINGOさん:ゲットー保育園な(笑)。オレらのころは違法屋台あるし、仕事にあぶれたオッちゃんらの保育園の前でのケンカは日常やし。誰がこんな保育園行きたいねんて思ってたけど、今自分のガキが行ってるもんな(笑)。でも、ガキの友達に「お前の父ちゃん、おもろいことやってんな」みたいなことを言われてる自分のガキを観察するのがおもろいねん。
SHINGOさんがこの活動を続けるうえで一つ大切なメッセージがある。
“西成という街でちっちゃい子もオバちゃんもオッちゃんも元気にニコニコしてもらいたい。ただそれだけってこと。シンプルなことほど忘れてしまうもんやから、ねっ”。
ジヌさんは飲食店を経営していたり、『KAJA』という旅をコンセプトにしたコミュニティアパレルブランドのマネージメントを行っていたり(取材時SHINGOさんも着用)。そして、西成という地元の可能性をカタチにしたこのコミュニティスペース『アパートメント ローレル』など、まちづくりに奔走する日々を送っている。
「ここも改装する前は、ドヤやったんです。あるとき、入口の段差のとこに車いすのおっちゃんが座ってて。“どないしたん?”て聞いたら、“ヘルパー待ってんねん”て。1時間もですよ! なんとかせなあかんなって。それで、老人と若者を一緒に住ませたらヘルパーいらんやん!て思いついたんです。お互い自然に補って成立するコミュニティを作ろうと。“相互補完”という言葉が好きで過剰なサービスはいらないんですよ。車椅子押すとか、階段にモノあったらよけるとか。それくらいがちょうどいい。入居している若者はクリエイターが多いんですが、彼らって安いかおもろいの好きでしょ?(笑)。オッちゃんらに抵抗ないしね」(ジヌさん)。
<自分たちの街は自分たちでつくる、街をキレイに、心をキレイに〉。これは、SHINGOさんの歌『ここから・・・いまから』のワンフレーズであり、ジヌさんが経営する会社のスローガンでもある。
コミュニティ アパートメント ローレル /現在は、77室あるうちの80%稼働で老人と若者の入居者は半分半分。お風呂には、アートやサウナも!!! プライスは、大体3万円/月くらい。ちなみに、YouTubeプラン!?なるものが存在し、再生回数の2%が家賃とか。「再生回数が伸びると家賃も高なって、出ていくじゃないですか。早く巣立って行ってほしいなという想いも込めて」(ジヌさん)。1Fの祭事スペースでは、毎週古着販売などのイベントが行われている。住:大阪府大阪市西成区萩之茶屋3丁目6−22 tel:06-6634-7077 instagram
西成の街を歩いていると・・・おもろいオッちゃんに出会う確率とほぼイコールでアートに遭遇する。それが『西成WAN(ウォールアートニッポン)』だ。
「仲間のTERRY THE AKI-06(テリー・ザ・アキゼロシックス)から音楽の活動を通して“アートってすごいぞ”って教えてもらった。あいつはもう死んじゃったから、あいつの想いも引き継ぎたいなって。地域の人に相談しててんけど、ん~、すごくムズイねんな・・・。“落書きとアート”の違いを理解してもらうのって。シャッターや壁の所有者は、落書きでボムられてる被害者でもあるから。4年くらい粘ってんけどもう行動に起こさなあかんと思って。まちづくりを研究されている阪南大学の松村先生と、堺にあるアートグッズセレクトショップ『カルマート』のオーナー、ワッツくんの力を借りて一緒に始めてん。“落書きをアートに、街を美術館に。セピア色になっていく街を色付けしよう”。なんかそういう想いで続けてんな」(SHINGOさん)。
三角公園の向かいに根を張る、『ニチダイツリー』と呼ばれるNOVOLさんが描いたアートがあったり、新今宮駅や今船駅などのステーションにも! 過去には『ここから・・・いまから』のフレーズとグラフィックが南海電車の壁(70m×7m!)に描かれた、日本一の巨大アートも存在した。
「<いまから・・・ここから・・・アセラズクサラズアキラメズ、街をキレイに、心をキレイに>っていうメッセージとVERYONEやCASPERにCOOK、いろんなアーティストがアートを描いてくれて。今ウチのガキが通ってる小学校の窓から見えてんけど、入学する前になくなってもうてん。今、あ―――、、、!!!て思ったやろ? 俺もそんとき思った。でも・・・無情じゃない。描いてるアーティストはみんな“いつか消されるもんやと思って、それ込みで描いてる”って。それ聞いたときにボロボロ~崩れて。その覚悟でやってんねやって。自由と覚悟をいっぺんに背負ってできるって、ホンマ素晴らしい。だから、そういうアーティストが評価される場所を作りたいっていう気持ちもあんねん」(SHINGOさん)。
西成のアート回廊を辿れば、いいお店に出会えて、いい人に出会える。
「“おもろい街でっせ”って。胸張って言えるくらいのポテンシャルある街やから。人間味のある街のアクションから生まれたアートが、カルチャーになってくれれば、ええなぁ」(SHINGOさん)。
西成旅の醍醐味は、100%人間だ。
SHINGOさん:西成は“人間ムキ出しのまち”。感情を出さないのがいい生き方ていうか、COOL、みたいな感じもあるけどそうじゃないと思うねん。こんだけ貧乏で訳ありな街やと思われてるかもしれんけど、日雇いの仕事帰ってきたオッちゃんが、酒飲んで一人焼肉食うた後、近所のガキに会ったら1000円くれるねんで! 他の街じゃ下品やろけど(笑)。ガキのころはオッちゃん神や!って思ったな。後はそれをどう使うか考えた。今ガキに伝えなあかんのは判断力。尖らせたら決断力やけど。言われたままやる、じゃなくてその先を教えてくれる街、やな。
ジヌさん:オッちゃんて、挨拶替わりに頭どつくんですよ(笑)。ガキのころ、家から学校までの200メートルの間で被ってた帽子がどんどん前にずり落ちてきて、着くころにはもう前見えへんかったもん(笑)。いい思い出やけどね。
SHINGO:道端で急に呼び止められて参加させられる、丁半ばくちも挨拶替わりやしな(笑)。なんか最後は絶対負けんねんけど(笑)。
ジヌさん:あれ、なんなんですかね(笑)。
SHINGOさん:西成で育って一番学んだことは“分け分け文化”。隣の家と25年間飯のメニューほぼ一緒やってん! ウチがエビフライ作ったら、隣はサラダみたいな。貧乏やったけど、いつも玄関には花があったしなぁ。近所のおばちゃんが買うてきたのを分けてくれて。
ジヌさん:“向こう三軒両隣”てやつですね。
SHINGOさん:そう。チームやねん。“しんどいのも、楽しいのも、分け分けする”。それが仲間。「アイツは愛想無いわ」っていうヤツは、楽しいことだけ分け分けしてただけ。それは仲間やなくて知り合いやで。勘違いしたらアカン。
ジヌさん:毎日新しい気づきがある街ってそうそうないんちゃうかな。
SHINGOさん:アッ!そういやこの前、かわいいよぼよぼのオバアちゃんが段差あげられへんとき、もっとよぼよぼのオジイちゃんが「ワシやったろ!」ゆうて。でも近づくまでまあまあ時間かかるっていう(笑)。その光景とかみたら、な。そんで、ちょうど若いヤツが通ってスーッと助けてスーッといったる、みたいな。この3ショット、最高ちゃう?
最後に「地元を離れたいと思ったことはありますか?」と尋ねてみた。
「1日に何回思うかって?(笑)。そんなん4、5回思うって!(笑)。夜中1時に素人のテレサテン聞こえてくるし、一青窈の“100年続きますように~”なんてもう100回聞いたしな(笑)」。
アート回廊を辿って、行きつく先はいいお店。安くて旨い!は当たり前。
ここでは、西成の街を見続けてきたSHINGOさん&ジヌさんに厳選してもらった、アツくて深イイ名店を5店舗紹介!
阪堺線の今池駅から繋がる萩之茶屋本通商店街にある名店。SHINGOさんがお兄ちゃんと呼ぶ店主がもくもくと鉄板と向き合う。ホルモン一串90円、チューハイ一缶290円! 長蛇の列も当たり前なので“サクッと食べて、ガッと呑んで、サッと帰る”のが、やまきのマナー。
『今池ホルモン やまき』/住:大阪府大阪市西成区萩之茶屋2-2-7 営:14:00~21:00 不定休
御堂筋線の動物園前駅から徒歩1分の好立地にあり、アットホームな常連さんで賑わう。朝は8時から営業しておりモーニングサービス(8時~10時)もあり! 「若いころは10㎞マラソンして、ここ来て、ホルモンとチューハイプレーン飲んで、ようぶっ飛んでたわ(笑)」(SHINGOさん)。
『マルフク』/住:大阪府大阪市西成区太子1-6-16 営:8:00~22:30 不定休
濃いコーヒーと狭い店内が相まって死ぬほど落ち着く空間。窓越しから眺める、電線に止まるハト越しの玉出もイイ雰囲気。常連さんも多いので、迷惑を掛けないよう太くて短い一服を。ちなみに、煙草の吸殻は床に捨てて踏み消すスタイルです。SHINGOさんの名曲『ここから・・・いまから』のCDジャケットのロケ場所でもある。
『コーヒーショップ 伊吹』/住:大阪府大阪市西成区太子2-4-13 営:10:00~16:00 不定休
南海電鉄の萩ノ茶屋駅の高架下にあるレトロな雰囲気漂う喫茶店。「甘党の人はぜんざいとミックスジュース。この組み合わせが鉄板です」(ジヌさん)。ミックスジュースは薄めのサッパリ系なので、お口のなかも甘甘~になりません。
『甘党・喫茶ハマヤ』/住:大阪府大阪市西成区萩之茶屋2-11 営:12:00~18:00 休:日曜・第三月曜
SHINGOさんも「よう覚えてへんくらい小さいころから食いにきてる」というお好み焼き屋さん。濃いめのソースが堪らない! お店の奥にはSHINGOさんが西成のヒーローと慕う、赤井英和さんの映画『AKAI』のポスターが。
『お好み焼き ちとせ』/住:大阪府大阪市西成区太子1-11-10 営:11:30~15:00、16:30~20::00 休:火曜・水曜
動物園前商店街に突如現れる大学!?の正体は、詩人でNPO法人「こえとことばとこころの部屋(ココルーム)」の代表・上田假奈代さんが運営するゲストハウス&カフェ。お庭はヒッピーライクに仕上がっており、なんと井戸もある。「自作の詩を発表する『ポエムの部屋』みたいなイベントを開催したり、異文化、異業種交流ができる“出会いの交差点”みたいな場所。いろんなスタイルを模索してた20代後半くらいのときに、谷川俊太郎さんと対談したりもしたな」(SHINGOさん)。
SHINGOさんの“しゃべるようにラップするスタイル”を確立するきっかけにもなった場所だ。
いろんなワークショップも開催され、シングル3500円ほどで泊まれるのでココを拠点にするのもアリかも。その他、動物園前駅から徒歩1分あたりにあるバックパッカー街の宿(『RAIZAN』や『TOYO』、『SACHI』など)もオススメです。
『釜ヶ崎芸術大学』/住:大阪府大阪市西成区太子2-3-3 営:10:00~20:00 不定休 instagram
“モノより思い出”が日本で一番ハマる旅先、西成。でも、モノは思い出を呼び起こすための相棒!?だったりもする。
関西の台所として有名な『スーパー玉出』。派手な看板をくぐれば・・・そこは激安商品の玉手箱!
そんな玉出のショッパーを、SHINGOさんが所属するレーベル『昭和レコード』でサンプリングした通称“西成のバーキン”は、ネットショップ『SHINGO 西成’s STORE』で購入できる。入荷後即完売してしまうので、帰路にポチっとできたらラッキー!
「パクリちゃう。サンプリングや」(SHINGOさん)。
イラスト/TOMOYA
「<自分たちの街は自分たちでつくる。街をキレイに、心をキレイに>。それをこれからも続けていく。やりたいこと、まだまだぎょうさんあるんで!(笑)」(ジヌさん)。
「“世の中の人をみんな幸せにします”ってヤツはウソやで。だって育ってきた環境も納得のいく価値観もみんな違うんやから。だから、“自分が出会ったヒトを幸せにしよう”と思ってん。この街にはたくさんの喜怒哀楽が落ちてるから、それを見落とさず拾って楽しむ。それを地元に持ち帰ってパワーを繋いでくれたら、なっ」(SHINGOさん)。
先輩・後輩ではなく、お互いを“兄弟”と呼び合う。
そんな二人を中心に、残すところは残しつつ
変わっていく西成の街。
旅の目的なんかなくなっていい。
ただ歩き
ふと立ち止まり
また歩く
それが“西成の歩き方”だった。